「空海と密教美術」展へ

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東京国立博物館 平成館で開催されている「空海と密教美術」展に行ってきました。
人気だろうなあ、混んでるだろうなあとは思うものの、見たいものは見たい。

向かったのは折しも皇太子さまが見学なさったとニュースがあった翌日。
そのせいだけではないと思いますが、平日でも入口前では入場制限をしていて、
10分待ちとのこと。わお。
でもわりとすんなり、5分くらい待っただけで入れました。

イヤホンガイドの音声は北大路欣也らしいです。なんと豪華な。
なんだか、トーハク側の意気込みがそれだけでも伝わってくるような気がしませんか?
借りませんでしたが。

第一展示室を入ると、やはり入口付近はかなりの混雑です。
しかも最初に展示してある絵やら文字やら書かれた巻物が
腰の高さほどの台に置かれているので、人と人との隙間からチラリとしか見えません!
でも、書は見てもよくわかんないからさ、まあよしとしよう。
超古いのに残っててスゴイ、ということで。

なんといってもメインは仏像なのです。

仏像がお寺のお堂ではなくて博物館などに陳列されているのは、
以前どこかで見たときにはその仏像としてのありがたみが激減していて
違和感がありましたが、今回は純粋に彫刻、美術品として鑑賞してみようと思います。
ガラスごしじゃなくて、間近に、そして背中からも見られるんですよ。
そりゃもう見ちゃいますよ。じろじろと。ねちねちと。なめまわすように。

まず、目に留まったのが薬師如来坐像。
衣のしわの曲線がとても美しく、この上なく柔らか。
後姿も気を抜いてないな(私ごときにいわれたくない)という丁寧な仕上がり。
大阪の獅子窟寺というお寺の所蔵とのことですが、...聞いたことないです。
来なければ一生知らなかっただろうなと思うと、これもひとつの貴重な出会いです。
ぜひ、現地でもう一度ちゃんと拝みたいという仏像でした。

そして、一番のみどころは東寺からやってきた仏像曼荼羅の八体です。
それはそれはもう、どっぷり鑑賞しました。
順路としては後半のほうなので人ごみもすこし落ち着いて、
仏像まわりのスペースも広く、じっくり見ることができます。
360度! しかもこんなに間近に! 普段は絶対に見られない配置です。

ここぞとばかりにちょっと失礼なくらいに、後から斜めから眺めます。
特に金剛法菩薩の美しい背中といったら。
なだらかな肩の線とするりとなめらかな背中は丸みを帯びつつも、
お腹と腰はぐっと引き締まっています。
ぽっちゃりしているように思われがちだけど、けっして肥満ではないんだよと
言っているかのようです。
すがりついて頬ですりすりしたいくらい。
うーん、じっくりうっとり。

↓ 東寺からやってきた八体。向かって右から四番目が金剛法菩薩です。

butsuzo.jpg

トーハクのサイトを見ると、この八体でなんと人気投票をしています。
→「空海と密教美術」展

ここはもちろん、金剛菩薩に一票!!
私の熱き想いをここにぶつけん。えいっ!カチッ(クリックした音)

さあ、その結果は?
現在のところ、圧倒的大差で帝釈天が一位。
まあね。これはまんま予想通り。
さて、私のイチ押し、金剛法菩薩さまはというと?
...八体中、なんと七位?
しかも八位は私の二番押しの金剛業菩薩。

まじですか。ほんとにほんとですか。
この、腰から太もものラインもすごくいいのに。
増長天にも負けてるなんて。

って、そんな話じゃなかったか。



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